天神学園の問題児再来
「今はそれどころではないのだ、紅葉」

真太郎が言う。

「そうだ、禿鷲って奴が天神学園に乗り込んできて、龍鷺郎と戦ってるんだ」

シオンの言葉に。

「ああ、知ってる」

紅葉は静かに頷いた。

「僕はその間の足止めを禿鷲に頼まれた」

禿鷲と紅葉が組んでいるのか?

シオン達に驚愕が走る。

「というか…」

黄昏の切っ先が、真太郎に向けられた。

「他の連中などどうでもいい。僕の目的はほむらと真太郎、お前達2人を処刑し、紫陽花の身も心も屈服させる事だけ」

「!!」

真太郎の傍らで、紫陽花がビクリと震えた。

夕城流、琴月流、柾一刀流。

天神地区の全ての剣術流派の掌握。

紅葉はその野望をまだ捨ててはいないのか。

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