天神学園の問題児再来

剣に己の誇りの全てをかけ、全身全霊を込めて振るう者を、侍と呼ぶ

静かに、しかし狂気を湛えて構える紅葉。

龍馬はそれに対して斬りかかる!

得意の蜻蛉の構え!

だがそれを。

「小協奏曲(コンツェルトシュテュック)」

紅葉は己の強撃によって受け止める!

紅葉の強い斬り上げによって蜻蛉の構えは途中で止められ、尚且つ自身の斬撃の威力と紅葉の斬撃の威力によって、龍太刀を握る手が痺れる。

相手の力をも利用して攻撃を止める受け太刀、それが琴月流の小協奏曲。

紅葉が独学の末、新たに編み出した音(技法)の1つだった。

思わず動きを止めた龍馬。

そこへ。

「合奏(コンソート)」

まず紅葉の肘打ち!

その肘打ちから伸び切った腕が握る黄昏の刃が、龍馬の胸板を斬る!

剣と打撃の合わせ技、それが合奏だった。

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