天神学園の問題児再来

初撃を受けて吹き飛ぶ前に、紅葉の胸には合計3発の刺突が放たれた。

3発ともが、川蝉翡翠1発分に相当する威力。

紅葉は夕城流最終奥義を、一瞬にして3発も打ち込まれたという事になる。

減らず口も反論も、断末魔さえも許さない。

問答無用の大技で、紅葉は一瞬にして意識を断ち切られて昏倒した。

「……」

刃を返し、大きく息を吐く真太郎。

そこへ。

「真太郎君！」

ほむらが駆け寄ってきて、倒れたままの紅葉を庇った。

「禿鷲にそそのかされただけなんです！ちょっと迷いがあって、その心の隙を禿鷲に入り込まれた軟弱者なだけなんです！後で私がチクチク嫌味言ってお仕置きしてやりますから、もうこれ以上の折檻は！」

…ほむらなりに、紅葉を庇っているのだろうか。

多分に言葉の選び方は気になるが。