天神学園の問題児再来

「我が父・臥龍は、大陸で四凶に勝ったそうだな」

風の噂で耳にしたのか、禿鷲は修学旅行での出来事を口にする。

「四凶といえば、大陸の四方に流されたという悪神…いよいよ我が父も、神の領域の強さに達したという事か…ならばその血筋の俺が、同じく神の域に達する強さを得てもおかしくはない。いや、鴉天狗と臥龍の混血である高血統の俺ならば、父を凌駕したとしても何ら不思議ではない」

「思い上がるんじゃねぇよ」

ギリ、と歯噛みするシオン。

「思い上がりも何も、事実がそれを証明している」

禿鷲は倒れている花龍を、リプニーを、紗雪を順に指差す。

「彼女らは、俺1人の手で次々と倒れていった。この学園の最強を決めるタイマントーナメントに出場した者達がだ。一度は俺を倒した龍鷺郎でさえ、あそこに無様に転がっている」

両手を広げ、禿鷲は声高らかに言う。

「天神学園最強のシオン一味を悉く倒せるこの俺が、神の領域の強さでなくて、何だ？」