天神学園の問題児再来
「まだ倒せてはいない」

禿鷲の発言に口を挟むように、真太郎達が校庭に出てくる。

「龍馬、ほむら。倒れている者達の手当てを」

「真太郎、わしも一緒に…!」

龍馬が共に戦う事を望むが。

「知っているぞ…紅葉の技からほむらを庇って、お前は深手を負っているな」

「え…?」

真太郎の言葉で、ほむらが龍馬の顔を見る。

「お前は安静にせねばならん。その意味も含めての、他の者達の手当てだ」

「龍馬君!カッコつけて庇って余計に怪我こさえるとか何て間抜け!丹下の名に恥じぬ恥晒しなのです!」

恥じないのか恥なのか、どっちだ、ほむら。

ともかく。

「俺とお前しかいないぞシオン。勝算は」

真太郎がシオンの隣に立つ。

「わかんね。同じ能力を持つ龍鷺郎もやられたからな…」

一味のリーダーたるシオンも、確信できない事を不用意には言えない。

< 1,087 / 1,120 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop