天神学園の問題児再来
その、教室の入り口。

「!」

龍馬が立っていた。

「今朝の半人前か」

フンと鼻を鳴らす真太郎に。

「ああ、それは認めるがじゃ」

意外にも素直に頷く龍馬。

「…まぁ認めざるを得んだろうな。事実貴様は弱いのだから」

嘲笑し、隣を擦れ違っていく真太郎。

その背中に。

「じゃあさ」

声をかけたのは紫陽花だった。

「真太郎君は、色々悩んでるって、いつ認めてくれるのかな?」

「っ…」

驚いたように振り向く真太郎。

「相談してくれたら、力になるよ」

ニパッと笑う紫陽花。

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