天神学園の問題児再来
躱された。

鋭い川蝉の切っ先は、時凍えによって完全回避されてしまった。

馬鹿な。

ヴラドの射撃を回避する事で、完全に時凍えの行使時間は使い果たしてしまった筈。

それ故に好機と見て、奥義を放った真太郎だったが。

「確かに行使時間は使い果たした…だが、俺は肉体を柔軟に、無駄な力を込めぬ事で、負担をかける事なく時凍えを連続使用する事に成功した。精進しているのは、貴様らシオン一味だけではないという事だ」

「くっ…!」

嘲り笑う禿鷲を前に、歯噛みする真太郎。

奥義発動直後の硬直時間。

回避も、防御も儘ならない。

そこへ。

「まずはシオン一味最強の一角、切り崩した!」

禿鷲の豪打が、真太郎の鳩尾にめり込んだ!

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