天神学園の問題児再来
鳳仙花の来訪を聞きつけ、宗主である瑠璃も応対に出る。

「よく来た鳳仙花。折角だ、晩飯でも食っていけ」

「いえいえ、大旦那様と大奥様の仏壇にお供え物を持ってきただけですので」

「道場破りで夕城流に迷惑をかけた分際で、口答えするのか?」

ニヤリと笑う瑠璃。

「…夕城の宗主には敵いませんね」

苦笑しながら、では少しだけと、鳳仙花は上がらせてもらう事にした。

仏壇に線香をあげ、手を合わせて。

「そういえば鳳仙花。貴様の所に弟子が入ったそうだな」

瑠璃が口を開く。

「何でも、丹下の血筋の者とか」

その表情は、興味津々といった様子だ。

「…龍馬君といいます」

「ほぅ、名がいいな」

剣客ならば、その名には反応しようもの。

瑠璃は腕組みした。

< 113 / 1,120 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop