天神学園の問題児再来
もう1人の丹下
今日も日が昇る。

1日のはじまりだ。

重苦しい革靴の音をさせて、ヴラドは天神学園へと向かう。

彼は天神地区の郊外にある、廃墟と化した洋館に住んでいる。

洋館の地下室にある棺、それが彼の塒。

朝が来る度にそこから起き出し、学園へと向かう。

別に朝日はどうという事はない。

彼ほどの高位の吸血鬼ともなると、太陽も十字架も銀の弾丸も通じはしない。

無敵無敗、死を知らぬ吸血鬼。

それがヴラド・ツェペリだ。

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