天神学園の問題児再来
かくして天神学園校庭。

突然の勇者子息と魔王級吸血鬼のゲームエンディング寸前対決に、学園中の注目が集まる。

「どがいしたぜよシオン!お前がヴラド先生と決闘なんぞ!」

いつもはこういうポジションは龍馬の役目なのだが、あまりの意外な展開に度肝を抜かれる。

「……」

一度は互角の勝負を繰り広げた相手。

真太郎もまた、人だかりから離れた屋上から、その行く末を見つめる。

「シオン、どうしたの。何でヴラド先生と…」

1年前の事が切っ掛けであるのは、花龍なら容易に想像できた。

故に心配するが。

「取り敢えずこれは、俺個人の問題だから。お前は関係ねぇよ。ヴラド先生やお前の邪魔をしようってんでもねぇから」

花龍を安心させるように、シオンは言った。

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