天神学園の問題児再来
その夜は、早川家に両親が帰宅していた。

留守がちなエージェントの両親だが、帰宅した時は必ず家族団欒。

母の手料理に舌鼓を打ち、父の仕事中の武勇伝に胸躍らせる。

そんな中、時に父と母の馴れ初めについて聞かせてもらう事もある。

麗龍はそんな話より武勇伝の方に興味があるようだが、花龍は年頃の娘、耳を傾ける。

「昔、リィとマテバのメンテナンスについて喧嘩した事あったよなー」

霸龍闘が苦笑いしながら言う。

「そう…私が手を硝煙と油で汚しながらマテバの手入れしてたら、霸龍闘が『お姫様にそんな汚れる仕事させてごめん、もう二度と頼まないから』って…」

リィはそんな身分を気にされる事が不満で、拗ねてしまった。

その後、兄のシンが、霸龍闘にリィが泣かされたと誤解、決闘にまで発展したのだという。

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