天神学園の問題児再来
とある放課後。

「ヴラド先生」

夕闇迫る廊下を歩いていたヴラドを、花龍は呼び止めた。

単独で彼に接触したのは、やはり問題が問題ゆえか。

吸血鬼であるヴラドに1人で相対するのは危険かもしれない、龍馬やシオンに同行してもらった方がいいかとも考えたが、それは止めにした。

その代わり、常に携行しているマテバとアルトゥルスは、いつでも抜ける状態にしてある。

ヴラドもマンイーターとソウルイーターという、花龍の愛銃より遥かに大口径の拳銃を2挺持っている。

ガンマンとしての勝負は分が悪いかもしれないが、花龍には精霊術がある。

勝つ事は出来なくとも、攪乱して逃走経路を自分で確保するくらいは出来るだろうと踏んでいた。

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