天神学園の問題児再来
蜻蛉の構えは、薩摩示現流では特に奥義とは定められていない。

しかし、『基本こそ最強』を体現した技である、この蜻蛉の構えを鳳仙花は高く評価し、自身の流派で奥義と位置付けた。

鳳仙花が自ら習得し、更に磨きをかけた柾一刀流蜻蛉の構えは、元祖の示現流蜻蛉の構えよりも強いと自負している。

「龍馬君に小手先の技を幾つ教えても、まだ強さには繋がらない。己の絶対の自負を持つ技さえあれば、他の小技は無用…かの新選組でも、そう教えられていたというし」

「へえ~」

腕組みをする鳳仙花と、背で両手を組む紫陽花。

早朝から汗だくで稽古に臨む龍馬を、2人は見守る。

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