天神学園の問題児再来
「はい、そこまで~」

巻藁に突進しようとした瞬間、割って入った紫陽花の背負い投げで、地面に叩き伏せられた。

「……っ」

目を白黒させる龍馬。

「疲れ切って気のない刀の振り方すると、龍馬も危ないし陸奥守だって刃毀れしちゃうよ。休む時は休む、これも大事。おけ?」

「…っちゅうか…」

ガバッ!と起き上がる龍馬。

「紫陽花お前…投げなんぞ使えたがかっ?」

「私も柾一刀流の娘だよぉ?」

心外とばかりに、紫陽花は頬をプクッと膨らませる。

「剣術は分からないけど、お父さんに護身術代わりに柔術は習ってるもん」

< 217 / 1,120 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop