天神学園の問題児再来
忌まわしの刀
「真太郎君真太郎君!」

今日も今日とて谷下ハミ、もとい紫陽花が真太郎の席に歩み寄ってくる。

「授業終わったし一緒に帰ろうよ!」

「何故俺が一緒に帰らねばならぬ」

「いいじゃん、クラスメイトなんだし」

「ならば半人前や勇者の倅と帰れ。貴様の父は半人前に柾一刀流を教えているのだろう」

「それは関係ないもん、私は真太郎君と帰りたいよっ」

食い下がる紫陽花。

あまりしつこくしていると、真太郎がキレて咆哮を上げそうなものだが。

「すまぬが」

意外にも穏やかに。

真太郎は諭すように言った。

「今日の所は先に帰ってくれ」

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