天神学園の問題児再来
キャッキャと騒ぐ生徒達。

龍馬、シオン、花龍、シャンリー、麗龍が水を掛け合い、紫陽花がその輪の中へ無理矢理真太郎を引き込む。

聞けば勇者の血筋だったり、異世界の高貴な家柄だったり、高名な武士の跡取りだったり、様々な出身の生徒達なのだそうだ。

が、そんな身分とは関係無しに、こうしてプールで騒いでいる。

そう言えば確か昼休みだった筈だが、午後の授業はどうしたのだろう、コイツら。

「面食らっただろう」

少し離れた場所に佇んでいたヴラドが、リプニーに言う。

「吸血鬼の俺にさえ、コイツらは馴れ馴れしく語り掛けてくる。物怖じすらせずにな。全く、プライドが傷つく…こっちは6世紀前から生きている吸血鬼の真祖だというのに、畏怖さえされんのだからな」

「……」

「ま…慣れる事だ」

ヴラドは踵を返して歩いて行く。

「あ、あの…ヴラド先生どちらへ?」

「こういう健康的なのは性に合わん…帰る」

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