天神学園の問題児再来
「もう…ちょっとだけお話したら、すぐに帰りましょうね?」

仕方なく折れるリプニー。

彼女自身も、母親が世話になった龍娘という人物には一度会ってみたかった。

尊敬する母を教え導いた龍娘という教師は、一体どんな女性なのだろう。

(きっと立派な人なんだろうなぁ…)

リプニーの頭の中では、偉人のような姿の龍娘が描かれているに違いない。

実物を見たら卒倒するかもしれないが。

「そうと決まれば、早く行こうぜリプニー先生、俺腹減っちゃったよ」

麗龍がリプニーの手を引く。

目当ては祖母の美味しい中華料理か。

駆け足で先を急ぐ麗龍は。

「あいたっ」

前をよく見ていなかったせいか、前方に立っていた人影にぶつかってしまった。

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