天神学園の問題児再来
剣術の稽古の後の、柔術の稽古もそうだ。

紫陽花が組み付くも。

「ほぇっ?」

重心を低くし、根を張った大木の如く、龍馬は投げられまいと踏ん張る。

紫陽花の水着姿にばかり気を取られて真剣さに欠けた以前とは大違いだ。

油断をすれば、紫陽花の足元を掬おうと足払いや大外刈りを仕掛けてくる。

まだまだ一本とるには早いが、紫陽花もうかうかしていられない。

結局は投げられるものの。

「紫陽花、もう一本!もう一本ぜよ!」

すぐさま龍馬は立ち上がる。

突き放されても突き放されても、龍馬は食らいついて来た。

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