天神学園の問題児再来
静かに歩み寄って来る鳳仙花。

「無論、巻藁が切れたから蜻蛉の構えを完全に習得できた訳じゃない。基本の形が出来ただけです。巻藁は動かないし、抵抗もしてこない。人間とは違う。動き、考え、反撃し、防御する相手をも叩き伏せられるだけの有無を言わさぬ『二之太刀不要』、それが真の蜻蛉の構えです。そこに至るまでには、まだまだ精進しなければならない」

「…勿論じゃきに」

ハァハァと息を荒げながら、龍馬は頷く。

「わしはこれで強くなったとは思っておらんがじゃ。真太郎は、シオンは、わしの何倍も強いきに」

「…よろしい」

鳳仙花が笑みを浮かべる。

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