天神学園の問題児再来
ゆっくりと振り向く。

そして溜息。

「…貴様は言う事を聞かないだろうと思っていたぞ」

そこには、肌に木目細かな水滴を滴らせる紫陽花の姿があった。

橘リゾートからこの小島まで、泳いできたらしい。

「泳ぎは自信あるから♪」

ニパッと笑う紫陽花。

真太郎は額に手を当てて呆れ顔。

「どうしてこう、貴様は俺の修行の邪魔をするのだ」

「邪魔なんてしないよう、1人じゃつまんなそうだから、私が来てあげたんだよぉ」

何故上から目線か。

総じて雛菊の血筋は、自分の都合しか考えない。

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