天神学園の問題児再来
不快な物言いを、聞いてやる気はない。

「…何の用ですか。戦闘なら受けて立ちますよ」

念の為にと部屋から持ち出してきたマテバとアルトゥルスに手をかける花龍。

単独での戦闘では苦戦を強いられるのは分かっていたが、仲間達は全員疲れて寝入っている。

起こしたくはなかった。

「待ちたまえよ」

黒爪は片手を上げて制した。

「俺が恨み骨髄に入る相手なのは分かるが、今宵はそういった用件じゃない…少し語らおうじゃないか」

「…貴方と話す事なんて有りません」

「いいや、あるだろう?俺は彼と同じだよ?」

ニタリと。

黒爪の表情がいやらしい笑みに変わる。

「同じ吸血鬼だ」

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