天神学園の問題児再来
その言葉で、黒爪が何を言わんとしているのかが分かった。

「同じじゃありません。貴方は無闇に人を襲う邪悪、ヴラド先生は私達の恩師です」

「だが吸血鬼だ。生娘を襲い、血を啜り、従僕に仕立て上げる」

訳知り顔で饒舌に喋る黒爪。

こんなに神経を逆撫でにする異性は、花龍の人生において過去いなかった。

「おや?」

それを見透かしたように、黒爪は花龍の顔を見る。

「怒ったかね?恩師…いや」

更にご機嫌な体になる黒爪。

「気になるヴラド先生を悪く言われて」

「っ…」

体の芯が熱くなるような気がした。

これは怒りか、それとも羞恥か。

当の花龍も、よく分からないまま。

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