天神学園の問題児再来
「く…」

立ち上がろうとする黒爪。

その手を。

「うぐ!」

ヴラドは踏み付けた。

「随分と俺の花嫁を言葉巧みに惑わせてくれたようじゃないか。他人の女に手を出すとはな…鉄の処女(アイアンメイデン)にでも入れて穴だらけにしてやろうか?」

「お、お得意の串刺しかね…?」

這い蹲ったまま、黒爪は尚も花龍を惑わそうとする。

「聞いたかね早川 花龍…この男は天神学園の教師となった今でも、串刺しにして殺す事に快楽を見い出す汚らしい吸血鬼なのだよ」

「っ…」

もう聞きたくない。

そんな表情で顔を背ける花龍。

「ああ、そうだ」

ヴラドは己を卑下する事なく言ってのけた。

「早川や生徒を結果として守れたならば、名声や他人の評価など少しも気にならん。俺は吸血鬼だぞ?悪辣と生きてこそだ」

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