天神学園の問題児再来
「ともかく」

マリオンが溜息をつく。

「今日の稽古を始めましょう。時間が惜しいので」

「そうだよね、時間が惜しいよね!」

意外にもマリオンの言葉に同意した紫陽花。

彼女はリプニーに向き直るや否や。

「きゃあぁあぁぁぁあぁっ!」

リプニーに組み付いて投げて転がして押さえ込んで揉んで弄って頬擦りして、もう何かあれやこれや。

「おー、凄い寝技」

「流石紫陽花ちゃん、巧みな試合運び」

シオンとシャンリーが感心し、マリオンは余りの無惨な状況に赤面して目を覆う。

「だ、誰か助けてぇえぇえぇえ!」

リプニーの悲鳴が、鍛錬場に木霊する。

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