天神学園の問題児再来
…幕末の昔、天才の名を恣にした夭折の剣士、新選組一番隊組長・沖田 総司。

彼が得意とした技に、『三段突き』がある。

瞬きの間に3発の刺突を繰り出すそれは、三段突きでありながら、一度の刺突にしか見えないほどに速く鋭かったという。

まさに幕末の動乱期を生き抜いてきた天才剣士のみが使う事の出来た『極意』。

柾一刀流は、その伝説の剣技を極意に据えていた。

天才である沖田 総司の技を、天才でない者が扱う為には、死に物狂いで修行するしかない。

仲間達が橘リゾートで夏休みを満喫している間も、龍馬はそれらを全て返上し、『馬鹿の一つ覚え』で刺突を繰り返す。

両手に血豆が出来、それが破れて血で陸奥守の柄を汚し、瘡蓋となってそれが剥がれ、再び出血しても尚。

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