天神学園の問題児再来
「紫陽花ちゃん…」

花龍が紫陽花の名を呼ぶ。

「うん。お父さんに電話して、龍馬の刀が折れた事だけは連絡しておく」

だが、鳳仙花とて刀鍛冶ではない。

折れた刀をどうにかしてやる事は出来ないだろう。

陸奥守は、唯一無二の刀なのだ。

同じものは存在しない。

だからこその精神的ダメージ。

龍馬の喪失感は計り知れない。

「でも、誰も声をかけられないよ…」

俯く紫陽花。

この挫折からは、龍馬自身が立ち直るしかない。

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