天神学園の問題児再来
「オララララララララララララララララッ!」

左右の拳のラッシュで撃墜していく!

特筆すべきはその拳の速さ。

瞬時に何百か、何千か、その拳は実体と残像の区別がつかず、正確な数が把握できない。

全方位から撃ち出された氷柱は、1発残らず龍鷺郎の連打によって叩き落とされてしまった。

その技術は見事と言う他ない。

しかし。

「何で避けなかったんだ?」

シオンは言う。

「時間が止められるなら、撃墜なんて真似をせずに全弾回避すれば済む事だ。包囲の外に逃れてな。なのにお前はそうはしなかった」

「……」

表情1つ変えない龍鷺郎。

「そうだ。時凍えは時間を止める技じゃあない。『時を凍らせたかのような動き』…即ち鴉天狗の持ち前の素早さと臥龍の血によって成し得た、限りなく高速の動きだ」

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