天神学園の問題児再来
だが、そんな斑鳩に向かって。

「調子に乗るでないわ、斑鳩」

樹木の太い枝に腰掛けていた、美しい雪女が声をかけた。

彼女はフワリと枝から飛び降りる。

着地と同時に飛び散る、美しくも血も凍るような雪の結晶。

小岩井 紗雪(こいわい さゆき)

アイスブルーの髪と瞳、長い髪はポニーテールにしている。

父は防人、母は雪菜、兄は冬樹という、死神と雪女の混血であるが、その姿には祖母・小雪の面影がある。

「お主といい兄の龍鷺郎といい、臥龍の血が入っている者は、強さを鼻にかけるきらいがある。阿呆の龍鷺郎を見よ、その傾向が顕著ではないか。じゃからあのようなふてぶてしい態度になるのじゃ」

フンと鼻を鳴らすその姿は、きつめの印象を受けるものの美しい。

まさしく人間の男を魅了するも、最期には凍えさせてしまうという雪女そのもの。

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