天神学園の問題児再来
「何を馬鹿な事を」

昼食時。

ヴィラに戻ってきた仲間達にその事を話すと、開口一番真太郎が言った。

「刀はそもそも、そういう目的で鍛えられたものだ。雑に扱う事は許されないが、戦いの中で、愛刀に無茶をさせる事もあろう。無理をさせる事もあろう。だからとて、愛刀が持ち主を恨む事など有り得ぬ」

それは、侍ではないが剣士としてシオンも同意見だった。

剣士と愛剣は、主従関係にも似ている。

君主を守る為に身を挺する騎士のようなものだ。

剣士だけではない。

リプニーのようなガンナー、花龍やヴラドのようなガンマンにも通じるものがある。

戦いに立つ者が、戦う為に手荒く扱う事もあろう。

だが、それで持ち主を責める事など有り得ない。

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