天神学園の問題児再来

龍之介来訪

夕城邸。

「……」

見せつけられた一振りの刀を前に、瑠璃は別段表情を変えるでもない。

「出来たのだな」

「ああ」

瑠璃の問いかけに、作務衣姿の男は頷いた。

頭には手拭いを鉢巻きのように括りつけ、常に炎のそばにいるせいで焼けた肌は、まるで自身が鍛え上げられた銘刀のようだ。

「最終確認だ。鳳仙花から頼まれた、コイツを渡す。奴は夕城流じゃねぇが、構わねぇんだな?」

「二言はない」

頷く瑠璃。

「貴様の作刀、授けるがいい」

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