天神学園の問題児再来
…そこでリプニーは見たのだ、信じられない光景を。

海を凍らせる氷、立ち昇る水柱と火柱、隆起する大地のような海面の氷、木製の桟橋からは無数の龍のように蔦が伸びる。

光と漆黒、昼と夜が同時に訪れたような空間が、その場にのみ広がる。

その幻想的で、しかし圧倒されるような空間の真ん中に、シオンはいた。

手にしているのは、身の丈以上もの大剣。

刀身はオーロラのように様々に色を変え、光を放ち、幾つもの表情を見せる。

ランスロットではない、別の剣なのか。

そう思わせるほどの変貌ぶりだった。

だが、その威容も僅かの間だけ。

フラリとよろめいたシオンは。

「シオン君!」

そのまま桟橋から海へと、ドボンと落ちてしまう。

慌てて駆け寄り、海に飛び込んで引き上げるリプニー。

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