天神学園の問題児再来
ピクリ。

ヴラドの眉が動いた。

あ、これアカン奴や。

クラスメイトの誰もがそう思う。

だってヴラド先生超不機嫌そうな顔したもん。

こりゃ花龍、昼休みに美味しく血を吸われるな。

吸血鬼好みの生娘っぽいし。

シオンなんか冷や汗ダラダラの中。

「…いい質問だ、早川。貴様は聡明なのでな、気に入っているぞ」

ヴラドは口角をつり上げた。

とても邪悪そうな笑みだ。

誉められているのに戦慄しかしない。

「ヴラド3世の説明は、俺が人間だった頃の話だ。その後、俺はオスマン帝国による12年間におよぶ幽閉の間に吸血鬼の真祖となる儀式を済ませ、1477年、現在のブカレスト近郊でオスマン帝国と戦って戦死すると同時に吸血鬼化した」

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