天神学園の問題児再来
「デカイ口を叩くのは勝手だが」

龍鷺郎がハンドポケットで紗雪を見る。

相変わらず体操服に着替えてさえいない。

裾の長い長ランでは、走るには向いていないというのに。

それでも紗雪に勝てるという自信の表れか。

「衆目の前で赤っ恥をかくのはお前だぞ紗雪。馴染みのよしみだ、今折れるならなかった事にしてやる」

「その上からの物言いが、前から気に入らなかったのじゃ」

キッと龍鷺郎を睨む紗雪。

「臥龍や鴉天狗は確かに優れた妖怪じゃ。じゃが優れているのはお前の父上や母上であって、お前ではない。これからそれを証明してやるわ」

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