天神学園の問題児再来
紗雪と雪菜の料理する姿を見守る面々。

今から作るの?なんて思っていたが、どんどん出来上がった料理が並んでいく。

「いい匂い~♪」

紫陽花が鼻を鳴らしながら眺めていると。

「…うわっ!」

何時の間にか、隣に男性が立っていた。

灰色の髪、死んだ魚の目、色白な華奢な青年。

紗雪の兄、小岩井 冬樹(こいわい ふゆき)だ。

嘗ての龍乃一味の一員、現在では天神学園用務員である父の防人の手伝いをしている。

「さ、紗雪ちんのお兄さん?」

「……」

「は、はじめましてだよねぇ?」

「……」

「お兄さんも、これからお昼ご飯?」

「……」

「お、お兄さん?」

「……」

返事がない、ただの屍のようだ。

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