天神学園の問題児再来
あれ程並んでいた料理も、瞬く間に空になった。

「まぁまぁ、みんな沢山食べてくれたのねぇ、嬉しいわ」

ニコニコ顔の雪菜。

「美味しかったよぉ、雪菜さん」

「御馳走になりました」

紫陽花と花龍が言う。

「突然の訪問にもかかわらず、持て成して頂いて…お気遣い痛み入る」

軽く会釈する真太郎。

「…前に飯を呼ばれた事があったな、そういえば…相変わらず美味い飯だった」

ぶっきらぼうながら、感謝を伝える龍鷺郎。

「行楽弁当っていうのか、こういう料理も何かいいな、御馳走様、雪菜さん」

シオンにとっては、なかなか新鮮な食事だったかもしれない。

「当然じゃ、母上の料理は天下一品じゃからな、さ、食後の甘味にカキ氷でも…」

紗雪が立ち上がろうとして。

< 608 / 1,120 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop