天神学園の問題児再来
破廉恥属性ながらも、女子生徒達に人気のあるシオンがリプニーにパートナーを申し込んだ事で、悲鳴にも似た声が上がる女性陣。

そんな中、男子からも声が上がる。

「ヴラド先生」

腕組みして憮然としていたヴラドのもとに、花龍が歩み寄ったからだ。

まさか、まさかまさか。

あんな負のオーラを醸し出す、蝙蝠とお友達の吸血鬼をパートナーに選ぶってのか?

我らのアイドル花龍ちゃんが!(非リア充男子目線)

「先生は、ゆくゆくは王様になるんですよね」

「…簡単に解釈すればな」

「だったら、私は王妃という事で…王妃たるもの、舞踏会でダンスの1つも踊れなきゃ駄目だと思うんです」

「無論だ」

「だから」

花龍は手を差し出す。

「ヴラド先生自ら、私にご教授願えませんか?」

「…何処の世界にオクラホマミキサーを踊る舞踏会がある。却下だ」

上手く言いくるめてパートナーに誘い出そうとした花龍の作戦、失敗。

が、彼女にはもう1枚の切り札がある。

「…踊れないんですか?先生」

上手い!

ヴラドの自尊心を傷つける一言。

「見縊るな、こんな簡単なダンス、目を閉じても出来る」

やや乱暴に花龍を引っ張り出すヴラド。

そんな強引な誘い方でも、花龍は微笑みを浮かべていた。

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