天神学園の問題児再来
「龍鷺郎!」

紗雪が腰に手を当てて、石段上の龍鷺郎を怒鳴る!

「お前という奴は、またサボリおって!天神学園に転校してきたのならば、きちんと参加せんか!」

「またテメェか紗雪。喧しいから向こうに行け」

「喧しいとは何じゃ!妾の言う事が聞けぬのか!」

「何で俺がテメェの言う事聞かなきゃならんのだ」

「何処までもふてぶてしい奴め!」

姦しく口喧嘩する2人に。

「紗雪と龍鷺郎が踊ればええぜよ」

龍馬がサラッと言う。

「なっ…」

赤面する紗雪。

「俺があの跳ねっ返りと踊れっていうのか、みっともない」

呆れた顔をする龍鷺郎。

「まぁまぁそう言わんと、誘ってくれるオナゴがおるのは幸せな事じゃきに」

「りょ、龍馬先輩、妾は別に龍鷺郎を誘った訳では…」

「ほれ、早くいかんと曲が終わってしまうがじゃ」

「ぬ…」

龍馬に背中を押され、石段を下りて行く龍鷺郎。

やれ最初の足は反対だ、手の繋ぎ方が違うと紗雪に叱られ、ウンザリした顔をしている龍鷺郎を見ながら。

「…羨ましい奴らぜよ」

独り身の龍馬は苦笑いした。

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