天神学園の問題児再来
「や…嫌じゃっ!」

必死に顔を背ける紗雪。

こんな舞台の上で、衆人環視で、大して面識もない禿鷲に唇を奪われるなど御免だ。

本気で抵抗しようとするも、禿鷲の腕力は強い。

人外であるという事を差し引いても、雪女である紗雪でもビクともしないとは。

「抵抗は無駄だ。大人しく唇を許すんだ」

数センチ先まで迫った、禿鷲の唇。

きつく目を閉じる紗雪。

その間に。

「おい」

シオンのランスロットが割って入った。

「嫌がる女の子の唇を無理矢理奪うなんて、最低だぞ」

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