天神学園の問題児再来
「ハハハハ…」

口元の血を拭いながら、禿鷲は立ち上がった。

「この拳は演技ではないな。もしかして龍鷺郎、お前は本気で…」

「能書きはいい」

手招きで挑発する龍鷺郎。

「紗雪が欲しいんなら、まず俺を乗り越えてみろ。通す気は更々ないがな」

「そうか…それでいいのなら」

禿鷲が言った瞬間。

「!!!?」

舞台上から禿鷲が消えた。

同じ舞台に立つ龍鷺郎も、舞台に注目する観客達も、誰も見えなかった。

そして気が付いた時には。

「確かに乗り越えさせてもらった」

既に禿鷲は、紗雪の眼前に!

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