天神学園の問題児再来
「何をコソコソ悪巧みしている、小僧ども。串刺しにするぞヒューマン」

一味を押し退け、インバネスコートの男が現れた。

天神学園世界史教師、ヴラド・ツェペリ。

彼もまた、今回のタイマントーナメントにエントリーする。

「ゆくゆくは王となる身だ。その実力をここらでひけらかしておいた方が、後々楽になる」

そう言って悪辣な笑みを浮かべるヴラド。

その視線は禿鷲に。

「なぁそうだろう禿鷲。王の獲った獲物を横から掠め取ろうとするハゲワシなど、蹴散らしてやればいいのだ。『誰の息がかかっていようとな』」

「…出来るものならな」

睨み合い、一触即発の両者。

…こうして、今大会7人までが出場を確定した。

あと1人。

あと1人参加しなければ、トーナメント戦としては成立しない。

果たして誰が参加するのか。

リプニーか?

瑠璃か?

鬼龍か?

他の生徒や関係者達は、あまりの錚々たる顔ぶれに尻込みして、名乗り出る事が出来ない。

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