天神学園の問題児再来
357マグナム弾。

当たり所によっては、一撃で鹿をも仕留められるという強力な弾丸だ。

それをまともに食らう事が、何を意味するのか。

違う世界からの来訪者とはいえ、シオンとて人間だ。

致命傷は免れない。

胸を穿ったマグナム弾は。

「助かった、ドリアード…」

素早く伸びた数本の木の蔓が、絡め取っていた。

言うなれば木の障壁。

半自動的に発動し、攻撃を防ぐ。

術者の意識無意識にかかわらず、身を守ってくれるのだ。

「予告して撃ってもそのスピードかよ…不意打ちされたらヤバイかもな」

「何言ってるの。防いだ癖に」

口が上手いのは相変わらずだ。

今度は花龍が苦笑いする。

「それに驚いた…半自動の障壁なんて…私と同じ事考えてたなんて」

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