天神学園の問題児再来
精霊に呼び掛けて力を借りるのではなく、『精霊の意思に任せる』。

精霊達との信頼関係が余程密でなければ、ここまでの加護は得られまい。

シオンがどれ程、精霊達に愛されているのかが分かる。

それは。

「!!」

花龍とて同じ事。

瞬く間に花龍の周囲を、冷気の障壁が取り囲む。

今は冷気の状態だが、彼女に物理的な攻撃が襲いかかれば、その冷気は瞬時にして氷の障壁となり、花龍を守る。

花龍がよそ見をしていても、無意識でも。

「シオンが体にタッチしようとしても同じだよ」

「成程ね…」

再び苦笑いのシオン。

頬を掻きながら。

「サラマンダー」

軽く声をかける。

それだけで。

「っ!」

シオンの体は真紅に包まれ、髪の毛が燃え盛る炎のように逆立った!

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