天神学園の問題児再来
あんな場所に瞬時に移動していたなど、誰も気付かなかった。

というか、禿鷲があの場所に移動した事も気付かなかった。

禿鷲は見えていたのか。

龍鷺郎の時凍えによる高速移動が。

そして追えるのか。

あの時凍えの動きを。

「や、野郎…」

ゆっくりと立ち上がる龍鷺郎。

その目の前で。

「!!」

禿鷲が消える!

間違いない、この動きは時凍え。

後を追うように龍鷺郎も消える。

数瞬の間、リング上から消える両者。

次の瞬間。

「なっ!」

審判の鬼龍が驚く目の前で、龍鷺郎は上空からリングに落ちてきた。

後を追って着地する禿鷲。

いつ跳躍した?

いつ後を追った?

目で追えない者達には、まるで理解が出来ない戦いだ。

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