天神学園の問題児再来
唐突な質問だった。

謎かけのようにも聞こえる。

「難しく捉えるな。言葉のままだ」

「…眠っている時に…夢は見るのじゃ…楽しい夢だったり、時には怖い夢だったり…」

「そうか。ならば」

ヴラドは質問を変える。

「夢はあるか。夜見る夢ではなく、理想としての夢だ」

「理想としての…夢…」

紗雪の視線が、リングサイドで観戦している龍鷺郎に僅かに向けられる。

「妻に…いや…」

一度がぶりを振って。

「同じ国の同盟同士の鴉丸の鴉天狗達と協力して、何れは世界中の人外と同盟を結びたい…国が違うから、住む場所が違うからと争うような事のない同盟を…同じ人外なのじゃ、仲良くしていきたい…」

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