天神学園の問題児再来
「お前は何の為にタイマントーナメントに出場した?この学園の最強の座が欲しいのではないのか?」

「…実を言うと…」

ヴラドの問いかけに、紗雪は口籠る。

「よくわからないのじゃ…守られているだけの女は嫌じゃと思い、参加した…しかし、好き好んで誰かを傷つけたい訳ではないのじゃ…ましてや…」

チラリとヴラドを見る紗雪。

「妾と同じような夢を見るヴラド先生を」

「……」

ヴラドが王を目指している事は、既に周知の事実だ。

彼が天神のような理想郷の、或いは天神の王となり、花龍を妃に迎える。

それが彼の野望であり、彼の夢。

「正直、強さ比べには興味がない…妾が誰かよりも強くある必要はないと思うておるし、妾は妾よりも強い誰かの一助にでもなれば…と思うておる…」

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