天神学園の問題児再来
ガツン!という強烈な衝撃。

いとも簡単に、シオンは尻餅をつく。

足に来ていた。

たった1発の拳で。

「くっそ…」

ランスロットを支えに、何とか立ち上がる。

シルフの召喚のみでは、まるでスピードについて行けない。

臥龍と鴉天狗の混血。

優秀な血だというのは分かっていたが、ここまでとは。

ならば、よりスピードを上乗せできる方法を使うしかない。

「シルフ」

もう一度シルフを召喚し。

「んっ!」

その力を憑依させる!

シオンの足元から吹き上がる風、その風が、シオンの髪を逆立たせる。

風の精霊憑依。

スピードを上げるなら、これ以上はない方法だ。

「これで…」

シオンは更に、ランスロットを二刀に分解する。

スピードに加えて、手数でも上回ろうという作戦だ。

「勝負だ!」

速い!

まさに観客の目にも止まらない速度。

時凍えと同等とも言える動きで、シオンは龍鷺郎に迫る!

「…全く…勇者って人種は…!」

人間の身で臥龍を凌駕しようというのか。

舌を巻きながら、龍鷺郎も時凍えを発動させた!

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