天神学園の問題児再来
臥龍なのだ。

他の種族に比べれば、多少は炎に耐性はある。

が、平気な訳ではない。

「流石勇者ってところか…人外の天敵には違いねぇ…うんざりだぜ」

龍鷺郎は、体の芯まで上昇した体温を感じながら考える。

シオンに、あと何度精霊憑依を使わせれば、奴はへたばる?

それまでに、自分は何発食らう事になる?

無尽蔵な体力の持ち主、臥龍。

自信はあったが、その自信も少しばかり揺らぐ。

あんな小柄なナリして、シオンの奴、どえらい強さだ。

拳を固く握りしめ、まだ力が入る事を確かめる。

龍之介は、夕城 瑠璃に敗北を喫した事があるそうだ。

臥龍を仕留める人間だって、この世界にはいる。

親父の時代のような、臥龍常勝の時代は終わったという事だ。

「そうでなくちゃ面白くねぇがな」

奥歯を噛み締め、龍鷺郎は時凍えを発動させる!

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