天神学園の問題児再来
しかし。

「まだ俺の問いに答えていないだろう」

真太郎は紫陽花を無視して、龍馬に視線を向けた。

「何故抜かなかった。何故野良犬を斬らなかったと問うている」

「……」

龍馬は無造作に頭を掻く。

「別に。ただ興奮して咬みついて来ただけじゃきに。殺すほどの事じゃなかろう」

「何…」

真太郎は目を細めた。

「剣客の癖に、降りかかる火の粉さえ払わぬというのか。何の為の愛刀か」

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