天神学園の問題児再来

川面に羽を休め、獲物を見るや、高速で水中の魚を嘴で捕らえる川蝉の如し。

その速度に反応できないまま、シオンは無防備に胸板を斬られた！

「ぐぁ…っ！」

傷は浅い。

しかし消耗した体には、浅手すら衝撃が大きい。

よろめくシオンに。

「橡（つるばみ）」

一歩下がる事で体を引き、バネのような全身の筋肉に溜めを作っての瞬速の斬りつけが、もう一度シオンの胸板を斬る！

「があああっ！」

声を殺そうとしても、激痛に堪え切れない。

足が下がる。

それでも踏ん張る。

踏ん張る！

踏ん張って。

「お返しだぁっ！」

シオンは技の発動直後の真太郎に対し、一筆描きで星の形を描く複雑な軌道の斬撃！