天神学園の問題児再来
愛すべき人々を守る為ならば、閻魔にでも、羅刹にでもなる。

夕城流の精神が、この川蝉にはある。

そしてその精神は、真太郎にも受け継がれようとしている。

「龍馬、俺もお前の言う通り…」

川蝉を構え直し、シオンを見据える。

「守る為になろう…戦闘神…阿修羅に…」

三面六臂の戦いの神。

死角を持たず、隙を見せない闘神。

その刃が。

「霰(あられ)」

上段からの連続斬りを放つ。

そこから軽く浅い剣撃『粒雪(ざらめゆき)』を立て続けに放つ川蝉!

必死にこれを捌き続けるシオン。

斬撃は軽い。

しかしどんどん速度を増していく。

その名の通り、猛吹雪の如く。

やがて剣捌きがついていかなくなり。

「うぐあ!」

膾斬りにされ、シオンは吹き飛ばされた。

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